今回は自分が体験した投資に関する失敗談を赤裸々に綴りたいと思います。
みなさんこれを読んで教訓にしてくださいね。
FXスワップ投資での失敗談①【ミセスワタナベ】
僕がFXを始めた頃、FX業界ではスワップ投資がめちゃめちゃ流行っていました。
まだレバレッジ規制も緩く、とんでもないハイレバレッジでトレードできていた時代です。
当時の僕はご多分にもれず高金利通貨である豪ドルやNZドル、南アランドを中心にスワップ投資をしていました。
スワップ金利収入がたしか10,000通貨で豪ドルが1日80円程度、NZドルが40円程度、ランドもNZと同程度あったと思います。
今では考えられない高金利でした。
当時はほんとに多くの個人投資家がこのスワップ投資をやっていて、FX相場を動かすほどになっていたので、海外の投資家はこの外貨を買い支えている個人投資家を総称して「ミセス・ワタナベ」などと呼んでいました。

僕もミセス・ワタナベのうちの一人だったのですね。
日々入ってくるスワップが毎日2,000円程だったと思います。
何もせずとも毎日2,000円の入金で月換算で6万円の収入、これは大きいですよね。
レバレッジは3倍台~4倍台くらいで運用していたと記憶しています。
あの時の僕はそれが永遠に続くとすら思っていました。
知恵が浅かったですね、はい。
そんな中、突然あの日がやってきます。
2008年9月リーマン・ブラザーズ破綻
2008年当時の僕は大阪市内でカフェを経営しておりました。
カフェを経営しつつ投資をしていた感じです。
リーマン・ブラザーズが破綻する約一年ほど前から米国ではサブプライム問題が浮上し、金融危機が噂されていましたが、外貨も一度は下落したものの回復基調を見せ、大きな問題にはならないのではないかと思われていました。
そして2008年9月、リーマンショックが発生したのです。

ぎゃぁーーー!
口座を見るたび脂汗が出る日々。
僕の外貨口座の含み損は日に日に膨れ上がり、それまで貯まっていたスワップ利益の金額なんてものの数日で吹っ飛びました。
口座をチェックしては少し戻したら安心し、次に口座をチェックしたらまた暴落していての繰り返し・・・。
毎日何度も脂汗が出てきます。
口座に入ったスワップを確認するのが楽しかった毎朝の口座チェックが、あっという間に恐怖の口座チェックに変わりました。
そして米国ドル円は90円台を割り込み80円台に突入・・・豪ドルにいたっては100円台だったのが50円台にまで下がりました。
こういう金融危機が起こった場合、最初に引き上げられるのが信用度の低い高金利通貨なのです。
そしてロスカット
そんな日々が続いた末に、僕の口座はロスカットを喰らいました。
後に残るのは後悔のみですが全ては自業自得ですね。

高い勉強代を払いました。
スワップ投資の最大の欠点は持ち続けなければならないという点にあります。
持ち続ける以上必ず定期的に来る大きな金融危機を乗り越えなければなりません。
なので今だとわかるのですがFXでレバレッジをかけてスワップ投資をする事はロスカットされに行くようなもんです。
今は大丈夫でも持ち続ける以上、いつかは暴落に直面します。
唯一FXでスワップ目的で投資をしつづける方法、それは通貨の下落がいくらまででも耐えられるようレバレッジ1倍以下でやる事しかありません。
そうなると年利で考えるとスワップ投資自体の旨味が無くなってしまいますが確実に生き残るにはそれしかないですね。
そしてもう一点、高金利通貨はいつまでも高金利通貨とは限らないって事です。
金利なんてその時々の政策次第で大きく変わってきます。
僕がスワップ投資していた時の豪ドルの政策金利は7%程でしたが、今は1.5%程しかありません。
得られる金利収入も微々たるものです。
もらえるだけまだましで、今後日本とオーストラリアの間で金利差が逆転する可能性すらあるのです。
そうなると逆に毎日金利を支払わなくてはいけなくなってしまいます。
高金利スワップ投資は慎重に慎重を重ねて取り組むこと
最近再びリーマンショックを知らない世代に向けて、トルコリラやメキシコペソなんかの高金利通貨スワップ投資が流行っていますが、十分に気をつけての投資が必要になります。
高金利通貨がなぜ高金利通貨なのか、金融危機が起こった時の高金利通貨の値動きはどうなるのか、この辺りを勉強せずに手を出すべきではありません。
既に現金をしこたま持っている人が、通貨分散によるリスク回避策として、資産のほんの一部をこういう投資に回すのは有りかと思います。
そうでなければ他の投資法を探すか、レバレッジに細心の注意を払いながら投資するのが良策です。
失敗から学んだまとめ
・スワップ投資をするならば、レバレッジは1倍以下が基本。
・金利差は常に変動するもの。